快適性の追求こそが正義である
その2 「快適」な出張生活を送るために 実践編
「その1」では快適な出張生活を送る準備編をお伝えした。
繰り返しになるが、とりあえず必要なものとして、
・EX-IC予約カード(新幹線)
・航空系クレジットカード→上級会員カード(飛行機)
が必須である。
航空系のクレジットカードで補足したいのだが、難関をクリアして晴れて上級会員資格を得た場合、所定のクレジットカードのホルダーにならない限り、会員資格が失効してしまうので注意が必要だ。
「その1」でわたしがお勧めしたクレジットカードならスムーズに移行できると考える。
ANA「ANAワイドカード」(年会費7,975円)→ANAスイーパーフライヤーズカード(年会費11,275円)
「JALカードSuica CLUB-A」(年会費11,000円)→「JGC JALカードSuica CLUB-A」(年会費11,000円)
時間? 価格? 快適性?
価格について
この手のブログだと、まず価格面に焦点を当てて説明していることも多いのだが、わたしはこと出張を前提にする限り価格はあまり考えなくても良いのではないかと思っている。
もちろん、無駄に高額な正規料金の航空券を買い、必要もないのにファーストクラスにしてます。なんてのは論外だが、会社の経費で行くのだから、ちまちまと節約術を考えるよりは迅速にかつベストな体調で現地に赴き、きっちり仕事をこなして戻ってくるべきだ、と考えている。(個人旅行は別ですよ)
時間について
では、時間はどうであろうか。
まず単純に所要時間という観点で考えてみたい。
ここでは仮にスタート地点を東京駅、終着地点を大阪駅(梅田)として考えてみる。
と時間だけ見ると新幹線のほうが早い。
ちなみに、運転本数はANA、JALともに1日15便運行しているので、朝6時から夜9時過ぎまで1時間最大10本運行している新幹線の圧勝である。
「え、ちょっと待って、新幹線に負ける要素なくね?」と時間という要素で見れば新幹線の優位性は極めて高いといえる。
快適性について
出張族にとって、移動中の快適性とはどういったことだろうか?
個人差があることは重々承知しているが、わたしは出張中の乗り物内で以下の3つしかおこなっていない。
① 仕事する
② 寝る
③ 飲む(食う)
もちろんちょっと読書するとか音楽聴くとかもあるのだが、最終的には上記の①〜③のどれかに落ち着くことになる。
そんなわけで、わたしの考える快適性とは上記3つをいかにクオリティ高く享受できるのか、ということになる。
① 仕事する
もし移動中に仕事をする必要がある場合、新幹線を利用することが最適解である。
仕事を処理するには、ある程度まとまった時間を確保する必要があると思うが、新幹線の場合は2時間半ずっと車内に閉じ込められている状態なので、考えようによっては電話や上司に邪魔されるオフィス内よりも仕事ははかどる。
一方、飛行機の場合、どうしても乗り継ぎや航空機乗降時の’待機時間など、仕事を進めるのに適した環境とは言い難い。
加えて、今はインターネット接続も必須になると思うが、新幹線であれば主要3回線(ドコモ、au、ソフトバンク)はほぼ切れずに東京⇄大阪間を使用できる(油断してるとたまに切れるが・・・)。
たいして飛行機の場合、機内でwifiが使えるとはいえ、快適な回線スピードとは言い難く、あくまで軽い作業用の回線と言った感じだ。
② 飲む(食う)
出張中の飲食は切実な問題だ。
スケジュールによっては、その後しばらく食事の時間がなかったり、出張先で到着後飲みに行けない、なんてこともザラにあるからだ。
わたしは移動中に仕事をする必要がなかったり、移動後に打ち合わせが入ったりしていない限りは基本移動中に飲むことにしているダメ人間であることを先に断っておく。
飲食に関しては航空系の上級会員(SFC、JGC)になっていることが肝になってくる。
上級会員であれば空港のラウンジを使用できる。
そして、上級会員に解放される空港ラウンジはソフトドリンクだけではなく、ビールをはじめとするアルコールも飲み放題なのだ!!
わたし的にはこれが非常に大きなメリットとなる。
年に数回の旅行ならいざ知らず、年中往復する東京⇄大阪移動前にサクッとビールを飲めることになる。
空港の売店で売っている空弁を買ってラウンジに持ち込めば1500円くらいで酒付きの食事を、しかも落ち着いた環境でありつけることになる。
こう考えると、「② 飲む(食う)」に関しては飛行機に軍配があがる。
もちろん新幹線内でも飲めるのだが、当然のことながら酒代がかかるし、飲食に関してベストな環境とは言い難い。
③ 寝る
出張族は忙しい。
本当にひっきりなしにどこかしこに動いているので、体に疲労も蓄積しやすく、不規則極まりない生活となるので、しっかりと睡眠をとって体を休めることも重要になってくる。
(長年出張族の方は同意してくれるはずだ)
「じゃあ、「仕事」と一緒で長時間座って爆睡できる新幹線一択じゃね?」と思うかもしれないがちょっと待ってほしい。
新幹線は東京⇄大阪間で何駅かに停車する。
のぞみを使ったとしても、品川・新横浜・名古屋・京都と止まることになり、各駅それなりの人数が乗降することになる。
当然ながら乗降時にはバタバタして睡眠は妨げられることになる。
窓側であればある程度は睡眠に集中できるのだが、新幹線の乗車時間である2時間30分はトイレに行くことを我慢するにはちと厳しい。
そうなると通路側に座ったほうが・・・となるが、そうすると人の移動によって睡眠が犠牲になり、「痛し痒し」と言った状態になってしまう。
その点、飛行機なら着座時間は1時間ほどなので、トイレのことはあまり考えずに済むし、途中の乗降もないので睡眠に集中できる。
2000円の出費と空席がないことも多いのが難点だが、クラスJシートが取れればこのうえなく快適だ。
ちなみにわたしは、離陸前には意識を失い、着陸の衝撃で起きるという特技を持っている。
と、個人的には「③ 寝る」についても飛行機に軍配があがるが、わたしの場合中年のおっさんながらの「トイレが近い」という生理的な問題も大きく、2〜3時間ならトイレは平気、という方なら新幹線であっても、車両真ん中寄りの窓側のシートを選べばそこそこ快適に睡眠できると思う。
さらに新幹線もEX-ICカードで予約すれば、「グリーンプログラム」ポイント対象となり(紐づけたクレジットカードによっては対象外のこともあるので注意)6往復すると1回グリーン車へアップグレードできる。
毎回使えるわけではないが、過密スケジュールが続きゆっくりしたい時や荷物が多めの時などに使うと非常に快適に移動できる。
よって、「③ 寝る」は新幹線も飛行機も双方にメリットがあるので単純比較はできない、という結論に至る。
まとめ
と、ここまでつらつらと書いてきたが、わたしのように酒飲みであれば飛行機が優勢となるが、お酒を飲まなかったり流動的なスケジュールが多い方には、新幹線のほうが利便性が高くなると思う。
事実わたしも1年を通して新幹線と飛行機の利用回数を比較すると、新幹線の利用が圧倒的に多い。
しかし、ラウンジを使用した空の旅はこのうえなく快適で、「出張中の一服」と言っても過言ではない。
そんなわけで、わたしは出張族初心者はまずは早い段階で航空系上級会員資格(SFC、JGC)を手に入れてカードホルダーになったうえで、新幹線か飛行機をケースバイケースで選択することを勧める。
それと、忘れがちなのが飛行機の場合、空港リムジンバスが自宅や会社の近くまで来ているか?という点も確認しておくのが良いだろう。
では、飲み過ぎにはくれぐれも注意して、楽しい出張生活を送ってくれることを願う。
(おわり)
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