そもそも誕生石ってなに
2021年12月に誕生石にまつわるちょっとしたニュースが出たのをご存知でしょうか?
国内の宝飾品関係の団体が定める「誕生石」を63年ぶりに改訂し、新たに10種類の石を加えるという内容でした。
そもそも「誕生石」とは何なのでしょうか?
先ほどご紹介したニュースのように、やや商業主義に基づいた後付けの取り決めといった側面もありますが、一方で古くから伝わる伝統的な文化であり、世界各地の人々の間で様々な意味を持ち合わせてもいます。
「誕生石」の由来
誕生石の由来には諸説あるようです。
一説では古代ギリシャの思想家であるパブロ(Pythagoras)によって定められたといわれています。パブロは、宇宙の複雑な秩序を示すと信じており、各月の誕生石の色と性質がそれぞれの月(month)のエネルギーと関係していると考えました。
また、旧約聖書の「エジプト記」に出てくるイスラエルの祭司長の胸当てにはめ込まれた12種類の宝石が由来となっている、といった説もあります。
日本でも誕生石の歴史は古く、平安時代にさかのぼります。
藤原拓郎が『藤原公記』で、1月の『元宝石』、6月の『月珠』、8月の『珊瑚』など誕生石を記し、誕生石を用いた贈り物が当時の日本で行われていたようです。
主に西洋に伝わる諸説を統合して、1912年にアメリカの宝石業界によって定められた種類が、今日知られる「誕生石」のベースになりました。
そして多様な文化圏と新たな宝石の発見や商業的な流行の流れを汲み取り、現在の誕生石が定まったのです。(よって誕生石の種類は国によって多少の違いがあります)
月ごとの誕生石
誕生石には、それぞれ特定の意味が付与されています。
例えば、1月の誕生石であるガーネットは高い努力による成功を示唆しています。2月の誕生石であるアメジストは友情を表し、3月の誕生石であるアクアマリンは穏やかな心を表します。4月の誕生石であるダイヤモンドは勇気と頑張り次第であなたの望みを叶える、といった感じです。
5月以降の代表的な誕生石と意味
5月:エメラルド(知性、豊かな生活、平和)
6月:ムーンストーン(自信、不思議な力、勇気)
7月:ルビー(魅力、真実、勝利)
8月:パール(慈愛、調和、優雅)
9月:サファイア(健康、幸福、祝福)
10月:オパール(安定性、癒し、力)
11月:トパーズ(自身の変化、洞察力、純粋さ)
12月:トルマリン(自由、豊かな心、健康)
現在の日本で用いられる誕生石
1月 ガーネット(柘榴石)
2月 アメシスト(紫水晶)、 *キャッツアイ(猫目石)
3月 アクアマリン(藍玉)、コーラル(珊瑚)、*ブラッドストーン(血玉)、 *アイオライト(菫青石)
4月 ダイヤモンド(金剛石)、*モルガナイト
5月 エメラルド(翠玉、緑玉)、ジェイド(翡翠)
6月 パール(真珠)、ムーンストーン(月長石)、*アレキサンドライト
7月 ルビー(紅玉)、*スフェーン(くさび石)
8月 ペリドット(橄欖石)、サードニックス(紅縞瑪瑙)、*スピネル(尖晶石)
9月 サファイア(青玉)、*クンツァイト
10月 オパール(蛋白石)、トルマリン(電気石)
11月 トパーズ(黄玉)、シトリン(黄水晶)
12月 ターコイズ(トルコ石)、ラピスラズリ(瑠璃)、*タンザナイト(灰簾石)、*ジルコン(ヒヤシンス鉱)
*は2021年追加された宝石
()内は和名
贈り物として
特に男性から女性になにかしらプレゼントを贈りたい時、ひと口にリングやペンダントといっても沢山の種類があって迷いますよね。
そんな時は誕生石のついたリングやペンダントを選んでみてはいかがでしょうか。
このようなプレゼントは、今までにない特別な意味を持ち合わせており、贈り主がその人に対する愛情を伝えるのに最適な方法になるはずです。
誕生石を持つことで、特定の性質を強化したり、自分自身を守る力を得るという考え方もあります。誕生石を着用することで、人や物事に対する考え方や行動が変わるという話もあり、誕生石は特別な力を持っていると信じられています。
(おしまい)
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